脚質(きゃくしつ)とは、公営競技において競技対象の走行の方法に関する分類のことである。以下、本項では主に競馬における競走馬の代表的な脚質について記述する。
脚質概要
馬とは基本的に臆病であり、他馬がいるとそれを追走する習性をもつため、コースやレースに参加する馬の個性にもよるが、概ねレース中は縦長な展開になることが多い。
そのため、レースに参加する馬によっては、その位置取りが有利に働くこともあれば、不利に働くこともある。
これは基本的にその馬の性格や能力によるものであり、それを脚質と呼ぶ。
通常であればその脚質通りの位置取りでレースをする事が望ましいとされるが、レース展開やコース状態、レースに参加する馬によっては、その馬が苦手とする位置取りにあえて挑戦することもしばしばである。
また、「キレのいい脚」や「長く使える脚」なども脚質と呼ばれることがあるが、通常脚質とはレース中の位置取りを指し、これらの表現はその脚質を決定づけるであることが多い。
逃げ
競走開始直後から先頭に立ち、そのままゴールインすることを目指す走行方法。
基本的に周囲に他競技対象がいないため、最短最良の走路を走ることが出来るメリットがある反面、他の競技対象から目標にされやすい。
また、空気抵抗を他の馬より受けるというデメリットがある。競馬においては、専門用語で先頭の事を「ハナ」、先頭に立つことを「ハナをきる・ハナに立つ」などという。勝つときは一度も他の競技対象に先頭を譲らないため「逃げて勝つのが一番強い」と言われている。一方で人気薄の競技対象が勝利を挙げるときもこのパターンが多い。
この場合は警戒されにくいためマイペース[1]で競走することが可能だからである。なお、競技対象のひとつが単独で逃げることを単騎逃げといい、一般的にこの状態が逃げ戦法の理想とされる。複数の競技対象が逃げを行った結果、先頭を奪い合う状態のことを「逃げ競り合い」や「ハナの競り合い」などと表現される。この場合、競走のペースが極めて速くなることが多く、その結果競り合いをした競技対象同士が、後半までにスタミナを消耗して大敗することも多い。逃げ戦法には、ゲート出の上手さ[2]、直後のダッシュのスピード[3]、レース前半からある程度のスピードで走り続けるスタミナなどが必要とされる。
逃げ戦法を用いて先頭を譲らず、そのまま先頭でゴールする[4]ことを「逃げ切り」という。ただし、競走中に一度先頭を奪われた競技対象が、再び先頭を奪い返して勝利する場合もあるが、これは逃げ戦法を用いた競技対象であっても逃げ切りとは呼ばず「(逃げ)差し返し」のが一般的である。
反対に、逃げ戦法を用いたがスタミナ配分が上手くいかず、競走終盤に満足なラストスパートができずに敗北することを「逃げ潰れ(つぶれ)」などといわれる。また、逃げた馬とその直後につけた馬がそのまま1・2着でゴールインすることを「行った行った」という。
基本的に、ミドル~スローペースのほうが、後半のラストスパートに備えてスタミナを温存できる為有利といわれ、このような走り方を「溜め逃げ」という。ただし、逃げ馬の中には、やや速めのペースで逃げて、自らを追走する後続馬のスタミナを浪費させてそのまま粘りこむ戦法を得意とする競走馬もおり、アイネスフウジン、ミホノブルボン、ダイワスカーレットなどが当てはまる。
競馬において逃げの戦法を多用する競走馬を逃げ馬(にげうま)という。逃げ馬になる理由には主に『気性的理由』と『能力的理由』とがある。気性的理由で逃げ馬になった馬には、気性が激しかったり臆病であったりなどして他馬に並ばれることや砂を浴びることを嫌がる馬や、レース後半まで騎手の指示に従いペースを抑えて走り続けることの出来ない馬[5]が多い。
前者の代表としてはカブラヤオー[6]が挙げられる。能力的理由で逃げ馬になった馬には、絶対的なスピード不足を補うために他競技対象が抑えて走るレース前半でリードを作っておこうとして逃げている馬が多い。ただし、例外的に、競走能力に極めて勝る競走馬が、他の他競技対象に「レース後半までスタミナを維持できる範囲内では追走することが困難だ」と判断させることで逃げ続け、結果として「逃げ馬」と呼ばれるようになる場合もあるとされている。
大逃げ
2番手以下の馬を大きく引き離す逃げ。
大逃げを行うことを「大逃げを打つ」と言われる。大逃げを行うとレース中に2番手との差が極端に開き、特に長距離競走ではその差が顕著となる。第82回天皇賞では、プリテイキャストが大逃げを行った結果、道中で2番手以下を100m以上引き離して、そのまま勝利した例もある。しかし、多くの場合は相応の実力と、馬場状態や他馬の動向などが有利に働くこと等が必要で[7]、それらに恵まれないと大逃げしてもレース後半にスタミナが保てず、大きく失速して大敗という結果となる。
大逃げを多用した代表的な競走馬にサイレンススズカ・セイウンスカイ・ツインターボ・メジロパーマー・エイシンワシントン・アドマイヤメイン等がいる。日本の競馬では、一昔前にはGIなどの大レースにおいて大逃げをする競走馬がいた。このような大逃げは実力的に大きく劣る競走馬が、「せめてテレビ中継によく映るように」という馬主の要望によって行われることが多く、そのような競走馬はテレビ馬と呼ばれていた。但し、現在は出走頭数制限[8]とレース体系が整備されているためその様な馬は殆ど存在しない。
もっとも、『勝つための戦術』としての大逃げは無くなった訳では無い。競馬の格言で「人気薄の逃げ馬は買い」と言われるように、後続集団で有力馬が互いに牽制し合い、ゴール前の直線でスパートをかけるも逃げた馬を捕らえ切れなかったということで波乱をまねく結果が少なからず発生している。
代表例として、第129回天皇賞のイングランディーレ(単勝配当7100円)や、第34回エリザベス女王杯のクィーンスプマンテ(単勝配当7710円)、それに付いていく形で2着に粘ったテイエムプリキュアなど。他にも、重馬場のときにあえて前半に突き放し終盤に重馬場のため後方待機の馬が届かないことを見越して逃げるときもある[9]。
戦術というよりも馬の個性を生かす大逃げの場合は、大別すると
絶対的な能力(スピードまたはスタミナあるいは両方)の違いによる
一定のラップを刻み後続馬にも脚を使わせた上で粘りきる
抑えの利かない気性のままに先行する
の三通りとなる。
1の例としてはトキノミノル、マルゼンスキー、サイレンススズカなどが挙げられる。サイレンススズカの主戦騎手の武豊は「他馬との絶対的なスピード差の為に大逃げの形になっているだけ」と述べている。このようなタイプは直線でもう一度伸びる二の脚を使い[10]後続を突き放して勝利することもある。また、サニーブライアンやタップダンスシチーのように強引に先頭に立ち押し切るという絶対的なスタミナで逃げ切る馬もいる[11]。
2の代表例はメジロパーマーであり、後続馬に迫られ必死で粘って勝利を収めることが多かった。このタイプはいつも大逃げになるとは限らない[12]。3の代表例がエイシンワシントンであり、2000mの朝日チャレンジカップでもそこそこの好走を見せはしたものの、調教から見せる気性の荒さのために、短距離を中心に使うようになった。前述したプリテイキャストもこのタイプである。ツインターボは2と3の中間であり、一見大逃げに見えるレースでもラップタイムはさほど速くない場合もある。
先行
レース前半は逃げる競技対象の後ろ(好位)につけ、後半にそれをかわそうとする走行方法。最も競走中の不利を受けにくく、それ故に最も実力を反映しやすい戦法と言われ、実力のある競技対象が先行して勝った場合、強い勝ち方という意味で「横綱相撲」と言われる。
競馬において先行を多用する競走馬を先行馬(せんこうば)という。馬群も怖がらない性格と、スタートや直後のダッシュも上手くなくてはならず、融通の利く性格や能力が要求される。
もっとも、この戦法で1頭のみである事は少なく、終始併せ馬の状態になる事が多いために、勝ちきるには自分と並んでいる競技対象を突き放そうとすると同時に、前を行く競技対象を追い越そうとする勝負根性も必要となる。
不利を受けにくい戦法ではあるが集団の前方に位置するため、逃げほどではないものの一般的にはハイペースが不利とされており、逃げる競技対象が速いペースで競走を進めた場合、それを目標として自らもペースを上げざるを得なくなり、終盤までにスタミナが保てずに、逃げ馬に届かずに逃げ切りを許す、或いは後方の差し・追い込み馬に追い抜かれてしまうことも多い。
また、逃げ馬がいないときには押し出されて本来は先行馬である馬が結果として逃げになることも多い。また、こういう流れによってはいつもと同じポジションで走れない馬の中には、一定のラップを刻み後続馬にも脚を使わせた上で粘りきるタイプもいて、こういうタイプが主導権を握ったレースは比較的速いタイムが出ることが多い。日本ではこういうタイプの馬はあまり例がないが、近年ではタップダンスシチーがその代表格とされる。
また、先行馬の多くはキレ味に欠ける馬が多いが、中にはビワハヤヒデやエルコンドルパサーのように、先行馬でありながら勝負所で一気に抜け出して他馬をグイグイ引き離すレースをするものもいる。
代表的な先行馬はシンザンやシンボリルドルフ、ビワハヤヒデ、タイキシャトル、エルコンドルパサー、タップダンスシチーなど。
差し
レース前半は逃げ・先行を採用する競技対象の後ろにつけ、後半にそれらをかわそうとする走行方法。競走前半から中盤まで競技集団のほぼ中段からやや後方付近に位置して競走を行う。瞬発力に自信のある競技対象がこの脚質を選ぶ。
競馬において差しを多用する競走馬を差し馬(さしうま)という。性格的に馬群の中に入っても怖がらない、前の馬が巻き上げた砂などを浴びても嫌がらない気性の持ち主で、前述のとおり瞬発力を武器とする競走馬がとる戦法であるといえる。 また、差し馬と先行馬のどちらとも取れる位置取りをする馬も多い。これは事前の作戦やレースの展開によっても左右される。 先行と同様に、終始併せ馬の状態が多い為に勝負根性が必要である。
なお、前方の馬を追い抜くことを「差す」、追い抜いて勝利することを「差しきる」と言うが、これは差し馬のみに用いられる言葉ではなく、該当する競技内容であれば、追い込み馬や先行馬[13]、場合によっては逃げ馬であっても「差す」、または「差し返す」と表現される。
代表的な差し馬はナリタブライアンやエアグルーヴ、ステイゴールド、スペシャルウィーク、グラスワンダー、シンボリクリスエス、ウオッカなど。
追い込み
レース前半は差しの戦法をとる競技対象のさらに後ろ、競技集団のほぼ最後方につけ、競走中盤まではスタミナをできる限り温存して、最後の直線でのラストスパートで温存したスタミナ(末脚)を最大限に発揮し、前を行く競技対象をまとめて追い抜こうとする走り方。この走法は勝つときには鮮やかな競馬を演出する反面、スローペースなど逃げ・先行の馬の脚色が衰えにくいような展開などで追い込みが届かない場合や、馬群が塞がり突き進めない(壁になるという)など不利を受け敗れることも、しばしばある。
また壁を避けて大外に持ち出すことが多く、比較的馬場の荒れていない良好な走路を取れる反面[14]、コース内側を走る他競技対象に比べて距離的不利も被る。 一般的には、最後の直線が長く直線に坂が存在する競馬場[15]で比較的決まりやすい戦法とされており、直線の短い競馬場でこの戦法を用いるには、後述のまくり戦法等を併用するなどの工夫が必要とされる。追い込み戦法を決める為には、ラストスパートで瞬時に加速できる瞬発力と前を行く競技対象を追い抜く絶対的なスピードが必要である。
競馬において追い込みを多用する競走馬を追い込み馬(おいこみば)という。気性的理由で追い込み馬になった馬には、馬群や砂を浴びるのを嫌う臆病な馬や、先に行きたがらない比較的のんびりとした性格の馬が多い。能力的理由で追い込み馬になった馬には、距離を持たせるためにレース前半を抑えてスタミナを温存しているスタミナ不足のスピード馬が多い。
代表的な追い込み馬はシービークロス、ミスターシービー、ホクトヘリオス、ヒシアマゾン、ブロードアピール、アグネスデジタル、デュランダル、スイープトウショウ、ディープインパクト、ドリームジャーニーなど。
(慢性的)出遅れ追い込み
差しの場合とは違いただ単に瞬発力があるという理由だけでなく、元来ゲートからのスタートが下手だったり[16]、出遅れなくともスタート後のダッシュが苦手なために結果的に追い込みの戦法を取らざるを得なくなる場合もある。ゲート出の下手な馬としてはミスターシービー、サクラチトセオー、ヒシアマゾン、ディープインパクトらがその代表。 また、気性が悪く、しかもスタートが上手くない馬もこの戦法をとることが多い。代表例としてサッカーボーイなど、さらに古くはミリオンパラがいる。
まくり
『まくり』は狭義での脚質ではない。まくりとは主に差し馬や追い込み馬が最後の直線が短いコースでのレースで、早めにスパートをかけ第3、第4コーナーあたりから一気に前方の馬をコースの外側を通って交わしていくことであり、このようなことを一般的にまくるまたはまくりをかける、などとと言う。
この戦法を用いた著名な例としては、第44回菊花賞において、最後方から第3コーナーでまくりをかけて先頭に立ち、そのまま勝利したミスターシービーや、第111回天皇賞において、やはり第3コーナー付近で馬群中段からまくりをかけて先頭に立ち、直線で他馬の猛追を凌いで勝利したライスシャワー等多数例がある。第3コーナー付近からゴールまでの絶対的なスピードの持続力を必要とし、他の出走馬との力量差が無ければ、この戦法は決まらない。ただし、周長の比較的短い地方競馬においては、向正面から外をまくり上げて行く戦法も多く見られる。
京都競馬場では第3コーナー付近に丘状の坂があり、「京都の坂はゆっくり登ってゆっくり下る」という格言がある。この第3コーナーの坂付近で速度を上げてまくると、坂を登る時に必要以上のスタミナを消費し、加速度が付いた状態で坂を下ると、速度が出すぎて上手くコーナーを回れなくなる為、勝利することが難しくなるとされる。近年では、坂の下りを利用して加速する馬が多くなっているが、坂の登りから加速を始めることは現在でも稀である。ただし、前述のミスターシービー・ライスシャワーのまくりの事例は共に、坂の存在から早めのまくりに適さないとされる京都競馬場の第3コーナーで行われており、これらは常識を覆す戦法と言えるが、無論それを乗り切るだけの実力を伴っていてこそであり、凡百の馬で簡単に成功できることではない。
なお、まくりを使う馬にもタイプがあり、以下のように分類できる。
スピードそのものとその持続力が優れているので差し切れないということがないよう早めに仕掛ける。
スピードは優れていないが、恵まれたスタミナにモノを言わせて他馬より早くスパートをかけて先頭に立った上で粘りきる。
1の代表例としては前述のディープインパクトの他、クロフネがいる。たいていは馬なりのままにまくりを仕掛け、他馬を一気に交わして先頭に立つ。他馬との絶対的な能力差があって初めて可能となる。さらに極端な例としてはダートにおけるホクトベガがいる。この馬の場合、ダートにおける他の馬とのスピードの絶対値が明らかに異なっており、場合によっては地方競馬の小回りコースとはいえ2コーナーや向正面で馬なりのままにまくって先頭に立ち、そのまま後続を突き放して楽勝してしまう事もあった。
2の代表例はヒシミラクルが挙げられる。こちらはスピードが末脚勝負だけに徹するには不利なので、早めにスパートをかけ直線で早め先頭に立って粘りきることで、長所である豊富なスタミナを最大限に生かしている。一瞬の切れでは見劣りしても「スピードを持続できる(いい脚を長く使える)」馬に適している。
自在
レース展開や、馬場状態に合わせて戦法を変える馬のこと。日本ではタマモクロス、ホクトベガ、マヤノトップガン、テイエムオペラオー、ハーツクライがこの戦法を用いたとされるが、明確に自在と分けられる場合は少なく、騎手の指示に即座に応えられる素直な性格と、どの位置からでも力を発揮できる根性やスピードの全てを持ち合わせた馬のことを自在脚質と呼ぶ場合がある。
また、逆に気性が荒いためにレース前の馬の状況に応じて脚質を変えるケースもある。他には、本来の脚質が使えなかった[17]場合に直線一気の追い込みで勝つなど新境地を見出すこともある。それ以外にもレース毎に戦法を変えてかく乱させようとした騎手の判断により、結果的に自在と呼ばれるケースもあるが、それが成功して結果を残した場合でないと自在とは呼べない。例外はあるものの、自在脚質と呼ばれる競走馬の多くは「自身の勝ちパターン」や「決め手」を持たない場合が多い。
競馬における脚質と枠順の関係
競馬においては、脚質によって発馬機におけるスタート位置が有利または不利に作用することがある。 一般的には内枠(発馬機内の内寄りの枠)からスタートする場合は先行・差しの脚質の馬は馬群の内側に閉じ込められ、進路が確保できなくなる危険がある[18]。また外枠(発馬機内の外寄りの枠)からスタートする場合、馬群の中に閉じ込められる危険は少ないが、トラック状のコースを走る場合、馬群の外めを走らされることで走行距離の面において不利を被ることがある[19]。逃げおよび追い込み脚質の馬は出走馬中に占める割合が先行・差し脚質の馬より少ないことが多いため、走行距離面の不利が少なくなることが多い。ただし、外枠スタートの逃げ馬は内枠スタートの逃げ馬に先手をとられやすい。
他の公営競技における脚質 [編集]
競輪の選手については、競輪#競輪の主な戦法を参照のこと。 なお上記された競馬との違いを数点挙げ補足する。
「先行」が「逃げ」に含められ、「差し」が「追い込み」に含められる。
「大逃げ」は競輪でも行われる(「単騎のカマシ」と表現される)。
枠順に関する有利不利は、ほとんどない[20]。
競艇はエンジンを動力としているが、プロペラの整備などにより加速の度合いなどが変化することを「脚質」として表現することが多い。
脚注
^ 終盤までスタミナを保てるようなスローペースなど、ペース配分が馬に適していたり、作戦どおりに運ぶことのできたレースについて総括する場合に用いられる。
^ 但し、全ての馬がスタートが得意ということはなく、プリテイキャストの様にスタートが下手な逃げ馬もいる。
^ 競馬用語で「テンの速さ」という
^ 最後の直線で再加速する事を、競馬においては「二の脚を使う」と言う。
^ 戦術面での融通性を優先し、通常は気性や能力に問題が無ければ先行・差しを目指す。例えば、サイレンススズカも当初は先行、もしくは差しの戦法で走らせようと陣営が試みている。
^ 理由はカブラヤオーの項を参照。
^ 実際、プリティキャストやイングランディーレの天皇賞における逃げ切りは、前述の人気薄で警戒されなかったことも要因の一つとなっている。
^ 現在は最大18頭に制限されているが、昔は最大33頭立てでダービーが行われた事もある。
^ 代表例は、第23回ジャパンカップ勝ち馬のタップダンスシチー。
^ ただし、二の脚を使うのは苦戦時だけで、後続との差がある時はさほど使わないか全く使わず逃げ込む事が多い。
^ 例えば、タップダンスシチーが行った、「先頭で13-11-13-11・・・・・と1F毎のラップを刻み、変則ペースで後続馬のスタミナを消費させての逃げ切り」などが挙げられる。
^ 「僅差で追走してもらった方が好都合なタイプ」な為、このタイプにとって大逃げ展開はそれ程喜ばしくない。
^ 競馬用語では「好位差し」とも言われる。
^ 但し、この利点は芝コース競走のみで発生し、ダートコースでは原則的に起こらない。
^ 代表例として、東京競馬場が挙げられる。
^ 「出遅れ気味~完全に出遅れ」など言い方は幅広く有る。
^ 例えば、逃げ脚質の競走馬がゲートで出遅れ殿(しんがり)からの競馬を強いられるようなパターン。
^ 先行と差しとの比較では差しのほうが危険性が高く、第36回東京優駿でのミノル惜敗の理由として、最内枠を引き当ててしまった事を挙げる者もいる。
^ 実際、第49回東京優駿でフライングを犯したロングヒエンが、折角手に入れた内枠5番枠から大外30番枠からのスタートを余儀無くされ、無理逃げした結果15着惨敗を喫している。
^ 序盤の周回中に前の位置を確保したい場合、内枠の選手がやや有利になる程度である。
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(きせきのけつりょう)は競走馬の交配を行う場合の血統理論のひとつ。
インブリードで、4代前祖先(6.25%の血量)と3代前祖先(12.5%の血量)が共通の馬となる場合「4×3のインブリード」という。そのときの血量は6.25%+12.5%=18.75%となり、これを特に奇跡の血量と呼ぶ。
奇跡の血量概要
近親交配は、その共通する祖先の能力を大きく引き出せるといわれる反面、濃すぎる血量は虚弱体質や気性難など弊害もあるといわれている。そのギリギリのバランスがこの奇跡の血量18.75%と考えられている。しかしこれは経験則によるところが大きく、科学的な根拠には乏しい。
ただ、日本においては血統論や競走馬の配合の概念としては歴史のあるものの一つで、1951年にトキノミノルが、10戦全勝で東京優駿(日本ダービー)を制した際に紹介され、定着したといわれている。
奇跡の血量主な活躍馬
4×3のインブリードをもつ主な活躍馬 [編集]
対象馬 馬名 主な勝鞍 備考
Buckpasser マンオブパーサー ダービーグランプリ(2006年)
Graustark タニノギムレット 東京優駿(2002年)
Hail to Reason タイキブリザード 安田記念(1997年)
Halo アサクサデンエン 安田記念(2005年)
ヴィクトワールピサ 皐月賞(2010年)
有馬記念(2010年)
Lady Angela アドラーブル(父内) 優駿牝馬(1992年)
ノーザンレインボー(父内) 中山大障害(春)(1998年)
ビッグテースト(父内) 中山グランドジャンプ(2003年)
Lyphard レギュラーメンバー ダービーグランプリ(2000年)
川崎記念(2001年)
JBCクラシック(2001年)
Nasrullah マックスビューティ 桜花賞(1987年)
優駿牝馬(1987年)
サクラユタカオー 天皇賞(秋)(1986年)
Nearctic ヒシアマゾン 阪神3歳牝馬ステークス(1993年)
エリザベス女王杯(1994年)
Nijinsky II ブエナビスタ 阪神ジュベナイルフィリーズ(2008年)
桜花賞(2009年)
優駿牝馬(2009年)
Northern Dancer メイセイオペラ マイルチャンピオンシップ南部杯
フェブラリーステークス(1999年)
帝王賞(1999年)
エルコンドルパサー NHKマイルカップ(1998年)
ジャパンカップ(1998年)
サンクルー大賞(1999年) Special(Lisadell) 4×3×4(25%)
エリモエクセル 優駿牝馬(1998年)
ブゼンキャンドル 秋華賞(1999年)
ヤマカツスズラン 阪神3歳牝馬ステークス(1999年)
マイネルコンバット ジャパンダートダービー(2000年)
ヤマニンシュクル 阪神ジュベナイルフィリーズ(2003年)
デルタブルース 菊花賞(2004年)
メルボルンカップ(2006年)
キストゥヘヴン 桜花賞(2006年)
メイショウサムソン 皐月賞(2006年)
東京優駿(2006年)
天皇賞(春)(2007年)
天皇賞(秋)(2007年)
スズカフェニックス(母内) 高松宮記念(2007年)
エイシンプレストン 朝日杯3歳ステークス(1999年)
香港マイル(2001年)
クイーンエリザベス2世カップ(2002年、2003年)
Raise a Native エスプリシーズ 川崎記念(2004年)
Rockefella サンドピアリス エリザベス女王杯(1989年)
ネヴァービート メルシータカオー 中山大障害(2004年)
ノーザンテースト ドリームジャーニー 朝日杯フューチュリティステークス(2006年)
宝塚記念(2009年)
有馬記念(2009年)
オルフェーヴル 皐月賞(2011年)
東京優駿(2011年)
The Tetrarch トキノミノル 皐月賞、東京優駿(日本ダービー)(1951年)、朝日杯3歳ステークス(1950年)
Hyperion トウショウボーイ 皐月賞、有馬記念(1976年)、宝塚記念(1977年)
St. Simon Hyperion エプソムダービー、セントレジャーステークス(1932年)
Fairway セントレジャーステークス(1928年)
Pharos チャンピオンステークス(1922年)
Wild Risk Arazi ブリーダーズカップ・ジュヴェナイル、グラン・クリテリウム、サラマンドル賞、モルニ賞(1991年)
4×3以外で18.75%の血量のインブリードをもつ主な活躍馬 [編集]
対象馬 馬名 主な勝鞍 備考
Nearco
5×5×4×4 ワカタイショウ 中山大障害(秋)(1990年)
Galopin
6.4.5×4.6 Hyperion エプソムダービー、セントレジャーステークス(1932年)
18.75%を超える血量のインブリードをもつ主な活躍馬 [編集]
これらの馬は奇跡の血量とは呼ばない。
対象馬 馬名 主な勝鞍 備考
Hail to Reason
3×3 スティルインラブ 日本牝馬三冠(2003年)
Literat(Liberty)
3×3 ランド ドイチェスダービー(1993年)
バーデン大賞(1993,1994年)他G1、4勝(JRA-GI含む)
Native Dancer
5×4×3 フリートストリートダンサー ジャパンカップダート(2003年)
Riverman
3×3 オリオンザサンクス ジャパンダートダービー(1999年)
Northern Dancer
3×2 シンコウキング 高松宮杯(1997年)
Northern Dancer
5×2 タムロチェリー 阪神ジュベナイルフィリーズ(2001年)
Northern Dancer
3×3 フサイチコンコルド 東京優駿(1996年)
Northern Dancer
2×4 ラムタラ エプソムダービー、KG6世&QES、凱旋門賞(1995年)
St. Simon
4.5×4.5.7 Nearco パリ大賞典、ダービーイタリアーノ(1938年)
St. Simon
4.6.7×3 Bois Roussel エプソムダービー(1938年)
奇跡の血量関連項目
競走馬の血統
インブリード
フィッツラック
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